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東京慈恵会医科大学ウイルス学講座

御挨拶

 私たち東京慈恵会医科大学・ウイルス学講座は、ヘルペスウイルスの研究を通して、疲労やうつ病の原因究明や治療法の開発を行っています。こう言うと、「ウイルスの研究は感染症学なのに、なぜ疲労研究?」とお思いの方も多いかと思います。確かに感染症学もウイルス学の重要な分野ではありますが、ウイルス学はこれまでに、重要な生命現象の解明にも大きな役割を果たして来ました。例えば、がん遺伝子、DNAの複製機構、メッセンジャーRNAのスプライシングなどは、ウイルス学研究によって発見された生命現象です。
 疲労は、痛みや発熱と同様に、我々に生命の危機を知らせる重要な生体アラームです。しかし、その研究は難しく、医学研究の中でも取り残された研究分野でした。我々は、疲労の様な研究の難しいものこそウイルス学の出番だと考え、ウイルスを利用した疲労研究に取り組んできました。ヒントとなった現象は、「疲れるとヘルペスが出る」という現象でした。これは、体内に潜伏感染しているヘルペスウイルスが再活性化した時に生じる現象で、「ヘルペスウイルスの潜伏感染と再活性化を究明することで疲労の正体を探る」という、我々の現在の研究スタイルに繋がりました。
 幸いこの目論見は成功し、疲労やうつ病に関する多くの新発見や発明を行うことができ、私立大学戦略的研究基盤形成支援事業「疲労の分子機構の解明による健康の維持と増進を目的とする医学研究拠点の形成」(平成24年~28年)において多くの先生の協力を得て疲労研究を発展させることができました。また、平成29年からは、私立大学研究ブランディング事業「働く人の疲労とストレスに対するレジリエンスを強化するEvidence-based Methodsの開発」(平成29年~33年)によって更なる研究の発展を目指しています。
 この度、私立大学研究ブランディング事業の一環として、疲労やストレスに関する正しい理解と予防法の普及を目指してこのホームページを立ち上げることになりました。ホームページ内の『マンガでわかる「最新! 疲労・ストレス講座』の中で疲労やストレスに関する情報をお届けしたいと考えています。この講座は連載にて行いたいと考えていますので、時々ホームページを覗いていただけると有り難いです。

平成30年8月1日
東京慈恵会医科大学
ウイルス学講座
疲労医科学研究センター
教授  近藤一博